🏡「文化の日」に寄せて🌞
― 訪問看護で出会う、“暮らし”という名の文化 ―
11月3日は「文化の日」。
自由と平和を愛し、文化をすすめる日として制定されたこの日は、
全国各地で芸術や歴史に触れるイベントが開催される日でもあります。
そんな「文化」を、私たちは日々の訪問のなかでも感じています。
それは華やかな芸術祭ではなく、暮らしのなかにある“その人らしさ”というかたちで。
🧵裁縫や和裁は、“人生の技術”🧸
かつて和裁士として働いておられたご利用者さまは、
今も端切れを大切にしながら、ミシンで眼鏡ケースや筆箱、小物入れを作っておられます。
「昔はね、これで家族を養ったのよ」
そんな一言に、長年の誇りと技がにじみます。
訪問のたびに、新しい作品ができていることもあり、
私たちスタッフも密かに“新作チェック”を楽しみにしています。
🧶手仕事に宿る、暮らしの彩り
編み物が得意な方は、毛糸で果物のオブジェを編んで見せてくださったり、
タオルを工夫して、かわいらしいタオル掛けに仕上げたり。
塗り絵や絵手紙を毎日続けておられる方もいらっしゃいます。
その季節の色や想いがこもった作品は、どれも心に残る温かさがあります。
🪀地域の文化を、スタッフにバトンタッチ?
「私はね、昔子どもたちに駒回しを教えてたのよ」
そう話してくださった方に、訪問スタッフが「やってみたいです!」と声をかけたところ…
見事に回せるようになるまで、特訓してくださったそうです✨
地域で生きてきた人の技と、思い出が、そっと受け継がれました。
🍓味も文化。季節の手づくりでほっこり
「しそジュースできたから飲んでみてね」
「今年もジャム、上手にできたよ」
そんなふうに、季節の手づくりをお裾分けしてくださる方もおられます。
伝統料理ではなくても、“暮らしの味”が、日々の訪問を彩ってくれます。
🫶ケアは、「その人らしさを支える文化活動」
私たち訪問看護師やリハビリスタッフは、医療や看護だけでなく、
その方の人生の物語や、好きなこと、得意なこと、暮らしの文化にも寄り添いながら、支援をしています。
訪問中の会話や作品の紹介を通して、
その人が「自分らしく過ごす」ためのヒントをもらうこともしばしばです。
🎌文化の日に、在宅ケアを見つめ直して
ケアクリ看護センターとケアクリケアセンターでは、
八尾市を中心に、地域の方々の暮らしと文化を大切にしたケアを提供しています。
病気や障がいがあっても、その人らしい時間を過ごすことは誰にでも大切な文化活動のひとつ。
私たちはこれからも、一人ひとりの暮らしに寄り添い、
“ケアの中にある文化”を支えていきたいと考えています。
投稿者:nakase






